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温暖化元凶CO2から樹脂 三井化学のマジック

【すごいぞ!ニッポンのキーテク】

 温室効果ガスの代表的存在として厄介者扱いされている二酸化炭素(CO2)。省エネなどの努力もむなしく、新興国の経済発展もあって排出量は一向に減らず、削減だけでは追いつかないとの指摘も聞かれる。そんな中、にわかに注目され始めているのがCO2からエネルギーや素材を生み出す「資源化」の技術。なかでも工場の排ガスなどからメタノールを製造する三井化学の技術は、早期の実用化が期待される資源化技術の一つだ。

メタノールは樹脂をはじめ、医薬品や燃料電池、繊維などの原料として幅広く使われ、世界生産量は年間4000万トンに達する。その約9割は天然ガスを改質して得た一酸化炭素(CO)と水素から作られている。

 これに対し、三井化学の技術は高温・高圧下でCO2と水素を反応させる。CO2は他の物質と反応しにくく、工業利用が難しい。そこで特殊な金属触媒に反応を仲立ちさせる。仮に20万トンのCO2と3万トンの水素があれば、8万トンの水と15万トンのメタノールが得られる計算だ。

同社は1990年から99年にかけて地球環境産業技術研究機構の研究プロジェクトに参画。その過程で触媒を開発し、プロジェクトの終了後も粘り強く技術開発を続けてきた。昨年2月には試験生産設備を大阪工場(大阪府高石市)に完成させるところまでこぎつけた。試験設備とはいえ、CO2からメタノールを得られる設備は世界初。主に技術を外販するビジネスモデルを描き、電力会社などへの売り込みも始めた。

 「数年後には本格的に実用化したい」。生産・技術本部の高木岳彦・生産技術企画部企画管理グループリーダーはそう意気込む。

 ただ、現時点では課題も多い。「製造過程でエネルギーを使うため実際は計算通りの量が得られるわけではなく、効率をさらに上げる必要がある」(高木グループリーダー)。

 大量の水素を安価に、安定して調達する方法の確立も難所だ。ただでさえ、天然ガスを使う場合に比べ1.5倍の量が必要。水を水素と酸素に分解する方法が最も現実的だが、エネルギー節約のため原子力の熱や光触媒を使って分解する技術を導入する必要がある。

 生産コストは2~3倍。天然ガスから置き換えるにはさらなる低減努力が必要だ。

 だが高木グループリーダーは、「(技術の進歩に加えて)化石資源の価格上昇が続けばコスト差は縮まる。技術のニーズも高まっていく」と強調する。

 温暖化防止につながるだけでなく、日本の化学メーカーにとって原料活用のメリットは大きい。中東では現地メーカーが原油採掘の際に得られる副生ガスを原料に、安価な製品を作れる大型設備を次々と立ち上げており、日本メーカーは競争力を低下させつつある。価格変動に振り回されないためにも化石資源に依存しすぎないことが必要だ。それは「持たざる国」日本の競争力確保にも通じる。

 今月に入り昨年のノーベル化学賞を受賞した根岸英一・米パデュー大特別教授が、金属触媒を使ってCO2から有用な物質を得る「人工光合成」の実現を目指す研究プロジェクトを提案。18日には文部科学省を訪れ、国に支援を求めた。強力な旗振り役を得たことで資源化に対する社会的理解は深まっていくと予想される。「必要は発明の母」という格言に従うなら、三井化学の技術は意外と早く花開くかもしれない。
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