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結局アベノミクスは成功したの? 安倍政権発足1年

 安倍政権発足から1年が経過しました。2013年はアベノミクスに明け暮れた1年だったといってよいでしょう。日本経済を復活させると宣言したアベノミクスは、果たしてうまくいったのでしょうか?

 アベノミクスはよく知られているように「3本の矢」で構成されています。1本目の矢は「大胆な金融政策」、2本目の矢は「機動的な財政政策」、3本目の矢は「民間投資を喚起する成長戦略」です。

1・2本目の矢は効果あり
 1本目の矢である大胆な金融政策は、安倍首相の意向を受けた日銀の黒田新総裁の強力なリーダーシップによって好調なスタートを切りました。日銀は量的緩和策の実施を宣言し、2%の物価目標を導入しました。この結果、長く続いた円高が終了するとともに、株価も大幅に上昇することになったのです。

 日銀が供給した資金に比べて銀行の貸し出しが伸びていない、円安による輸入物価上昇の影響が大きすぎるなど、多くの課題はありますが、1本目の矢はとりあえず成功したといってよいでしょう。

 2本目の矢も効果を上げています。安倍政権は2013年の初頭に10兆円の大型の補正予算を組み、大規模な公共事業を復活させました。その結果、4~6月期のGDP成長率(年率換算)は実質で3.6%という良好な結果となり、消費増税という大きなカベを乗り越えました。12月には5.5兆円の経済対策が決定し、来年度も比較的大型の公共事業が続くことになります。

 万事順調に見えるアベノミクスですが、落とし穴があるとすると、公共事業がもたらす弊害と3本目の矢である成長戦略である可能性が高いといえるでしょう。
迷走する「3本目の矢」
 確かに数字上は日本経済は復活したように見えますが、その中身はあまりよいものとはいえません。本格的な景気回復のカギとなる企業の設備投資は伸びておらず、GDP成長の多くが公共事業に関連したものとなっています。このまま公共事業に依存する状態が続くと、日本経済は自力で回復する力をなくしてしまう可能性があります。

 また3本目の矢は、その方向性をめぐって迷走する結果となっています。当初、安倍政権では、規制緩和を軸に成長戦略を打ち出す方針でしたが、いざ各論となると各方面から反対意見が続出、規制緩和プランのほとんどを撤回してしまいました。安倍首相自身が強く意識していた法人税減税による外国からの投資拡大もほとんど期待できない状況です。

 結局、成長戦略は従来の政策の延長線上にある特定産業支援型となっており、市場ではその効果について疑問視する声も少なくありません。

 もっともよくないパターンは、3本目の矢を放棄し、再び1本目と2本目の矢に戻ってしまうことです。成長戦略の不発を金融政策や財政政策でカバーすることはできません。無理にそれをやろうとすれば弊害の方が大きくなってしまうでしょう。3本目の矢は、持続的な経済成長を実現するためには不可欠の政策であり、これをやり抜くことができるかどうかが、アベノミクスの成否を分けるといっても過言ではないのです。
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