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<野田代表再選>経済運営も前途多難 特例公債法案手詰まり

 野田佳彦首相は21日、民主党代表選で再選され、税と社会保障の一体改革の実行や雇用創出に改めて意欲を示した。しかし、足元では自民、公明両党との連携なしには、今年度予算の執行に必要な特例公債法案の成立のめどすらつかないのが実情。補正予算編成に着手できるかどうかも分からない手詰まりの情勢が続く。持続的な景気回復への不安が強まる中、多難な経済運営となりそうだ。

 野田首相がまず直面するのは、特例公債法案の成否だ。執行抑制の効果で、国の資金繰りは11月末ごろまではもちそうだが、自公などの協力を取り付けて法案成立にこぎ着けられなければ、一段の抑制は避けられない。政局の混乱が、行政の混乱や景気の下押し圧力にもなりかねない。

 補正予算編成も課題だ。野田首相は再選後の記者会見で「切れ目ない経済対策は間違いなく必要だが、まだ明確に言える状況ではない。判断を適切にしていきたい」と述べ、景気動向を注視する考えを表明した。しかし、特例公債法案が成立しないままでは、補正財源の確保は見えず、こちらも野党の協力が不可欠になる。自民党総裁候補のうち、石破茂氏を除く4氏は、高校授業料無償化の廃止や生活保護費の削減など現行予算の減額補正を協力の条件に挙げている。安住淳財務相は同日の記者会見で「党の間で話してもらい、大きな方針を立てることが必要だ」と述べ、必ずしも否定しない考えを示したが、民主党にとっては看板政策を下ろすことにつながるうえ、「解散を急ぐ自民と合意できるのだろうか」(経済官庁幹部)と疑問視する声も多い。

 一方、解散・総選挙の時期も重要だ。解散が年末に近づくほど、来年度予算案決定の越年の可能性が高まる。解散が年明けになった場合にも、仮に政権交代になれば予算案の作り直しは必至。予算成立後の解散でも、新政権がすぐに補正予算をつくり、事実上の予算組み替えになる可能性が高い。結果的に、この間の景気を支えられなくなる不安が残る。

 財政運営だけでなく、日本経済には環太平洋パートナーシップ協定(TPP)やエネルギー政策、成長戦略の実施など、国民的議論や具体策作りに時間と求心力を要する課題が多い。早期に政権の安定が実現しなければ、経済政策の進展は見込みにくい状況だ。

 <経済政策の当面の課題>

・特例公債法案の成立

・消費増税時の低所得者対策など具体策作り

・景気の下支え、円高対策

・対中関係悪化の歯止め

・TPP交渉への参加

・成長戦略の実行

・エネルギー政策の具体化

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